Spienきずな~もいもい日記~

青年海外協力隊2018年度2次隊・看護師隊員としてカンボジア・コンポンチャムに赴任中。きずな橋のような日本とカンボジアの架け橋になりたい!2年間の活動を徒然なるままにもいもい(ゆっくり、ひとつずつ)更新していきます。

コンポンチャム生活58日目~活動34日目~(派遣93日目)

 

やっと金曜日ー!!!!一週間異常に長い…。

 

病棟見学二日目救急病棟編。

昨日は患者さん視点で見学させていただいたので、今回はスタッフをメインに見させていただこうと思います。

 

はてさて、その前に、朝のミーティング。

今日はいつもと違って、だらしない感じのスタッフが今日はあんまりいない。

女性陣に至っては、朝からバッチリメイク。

…一体今日は何があるというのだ。

 

院長は「〇×▽◆☆…JICA」を連呼するし(さすがに私も「JICA」という単語は聞き逃しません)、私の知らないJICA関連の何かがあるのか?!

あ、とうとうJICAに私見捨てられた系…??めっちゃ不安になる…。

 

近くにいたスタッフに「何の話?」と聞いてみると、どうやら今日テレビの取材が来るそうです。

 

へぇー。

 

結局何の取材かはよくわからないけど、「研修棟」に戻ると、研修部スタッフが珍しく総出で掃除している(←普段からやりなよ)。

どうやら研修部が取材会場なのか…??

 

え、私一応研修部なんだけど、何も聞いてない…ちーん…。

 

もういいや。とりあえず病棟見学行こ。

 

と、救急病棟に行くと、なんとなくなんだか昨日と違う雰囲気。

ちょっと待って、昨日はその帽子かぶってなかったよね?!

スタッフ「だって、今日はテレビの取材が来るでしょ?」

テレビの取材が来るということで浮かれていたのは研修部のみならず、この病棟もでした(苦笑)。

 

わかりやすい英語を話してくれるスタッフがおり(しかも親日家)、

そのスタッフに詳細を教えてもらうと、

どうやら、「JICA(日本)の無償資金で建設された建物や医療器材が素晴らしい」ということをコンポンチャム病院が発信して、他の地域にアピールするということでした。

 

…へぇー(←アピールしてくれるのはいいけど、あんま興味ない)。

 

二日間病棟見学させてもらっている救急病棟も日本の無償資金援助で建設されており、もれなく取材対象だったみたいです。

 

親日家の彼は「日本はアジアの中でもとても強い国だと思う。経済力もあるし、人々にも余裕がある。だからカンボジアなどの貧しい国を助けてくれる。本当にすごい国だ。だから僕たちカンボジア人は日本が好きなんだ。」という印象を持っているそうです。

 

おお。とてもいい印象を持ってくれているではないか!!

 

と感動した一方、「でも、まだまだ援助が足りない。もっと援助してほしい」という一声が付け加わる…。

 

…なんだろうね。この煮え切らない気持ち。

 

ちなみに、テレビ取材陣は建物と設備だけを撮って去ってゆきました笑。

 

どうせなら冷蔵庫の中も映していけばよかったのに…笑(←ブラック降臨)。

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さて、病棟見学に話は戻ります。

昨日とは違い、救急病棟本日はまずまず繁盛。

いろんな処置(膀胱留置カテーテルの挿入、傷の消毒・縫合、心電図モニターなどなど)をみさせていただくことができました。

傷の縫合は日本では医師のみができる処置ですが、こちらでは看護師ができる処置になっています。

縫合部めっちゃ綺麗やし、カンボジア人看護師手が器用!

 

ただね、使った刃はちゃんと捨てましょう。危ないよ?

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スタッフが丁寧に処置が終わった後!処置をしながらではなく、終わった後!

私に色々と説明してくれました!!

同じ病院でもちゃんとこの対応ができるスタッフがいると思うと嬉しくなりました。

 

嬉しくなった半面、若干一名私をイラつかせたスタッフがおります。

ECGモニターのジェルをうまく取り除けないかと思い、ジェルとにらめっこしていると、一人中年看護師スタッフがやってきて、何やら早口で言ってくる。

はじめ何を言っているか全くわからなかったのですが、

同じようなことをとにかく早口で言ってくる。

根気強く、簡単なクメール語に直してもらうと、

スタッフ「ECGモニターの吸盤は古い。でもカンボジアには替えがない。お前持ってないのか?くれよ。日本の物だろ」と。

 

はい(-_-メ)?

 

何その偉そうな言い方。

…ってゆーか、この吸盤汚いだけでまだ使えるやんか!

そもそもこの吸盤の手入れをちゃんとせずに汚くしたのは誰ですか?

 

一気に嬉しい気持ちはどこかへ行き、イラっとモードに突入。

 

あー腹立つわー。

 

なんでしょうかね、この「援助してもらって当たり前」感。

先輩隊員からは聞いたことがある話だったけど、いざ自分が体験するとなると別物ですね。

 

もちろん余裕がある国は、他の国の援助をするべきだという考えは私にもあります。

 

裕福」とか「貧しい」って一体誰の、何の基準で決まって、

援助をするべき対象の国はどうやって決めてるのだろう…。

 

その援助するべき国は本当に援助を必要としているのだろうか?

単なる甘えになっていないだろうか…?

 

私たち青年海外協力隊は、決して「金銭」の援助をするわけではありません。

「金銭」の援助なら簡単に現地の人の信頼や好感を得られます。

 

「金銭」ではなく、「技術」を伝える。

 

まだ何も伝えられていない私は今「こいつ一体何しに来たんだ?」状態笑。

 

…国際協力って難しい。。

 

お昼からは朝お世話になったスタッフが患者さんのカルテの説明を一生懸命してくれました。

カンボジアのカルテは、タイトルはクメール語、診断名は英語、症状や治療内容は英語もしくはフランス語だそうです。

英語かフランス語かは医師の好みだそうです。

 

それを解読できるカンボジアの看護師すげぇな。

日本の看護師でよかったと心の底から思った一日でした。