突然の移動命令 from 副院長(残り343日)
机の上に広げた書類はまだ片づけられる気配はありませんが、
自分のできる範囲の整理整頓は終わらせたので、綺麗になったオフィスに自己満足💖
シュレッダーをかけながら、合間合間に綺麗になった棚を見ながらボケー。
…すると、トイレを借りに来るスタッフが二人いる程度で、滅多に訪問者が来ない私のオフィスに訪問者が一名。
…何事…(。´・ω・)?
いつもは私の下の階の図書室でたまにお仕事をしているスタッフ(たまにがミソ)。
スタッフ「私も明日からここで仕事するように言われたの。」
…え。
ほとんど人が来ることのない快適な一人空間…。
いや、いいけど、え、来るの…?
え、ってかなんで…?
スタッフ「元々はこの部屋で、ボランティアの子と働いていたんだけど、図書室に常に人がいるようにって言われて、もう一代前のボランティアの子とは部屋が別になったの。でも、図書室には誰も人が来ないし、仕事もそんなにないから、いつもやることがないの。とりあえずいろって言われたから図書室にずっといたら、他のスタッフからあいつは仕事をしていないって言われることが増えて、上長がちょっと私に怒ってるみたい。それで、上長が部屋の移動を私に命じたの。すぐに出ていけって言ってたって他のスタッフに言われた」
マジか。
…っていうか、私も彼女に対してずっと思ってたけど、それをわざわざ上長に告げ口するスタッフがおるんや。
…ってか、退去命令をなんで伝言ゲーム。彼女に直接伝えなよ。
(…実は彼女と上長(配属先の部長=副院長)仲が悪いらしい)
…そもそもカンボジア人の働いているの定義…って一体…笑?
(今となったら、私も完全に働いていない側の部類笑)
…じゃなくて、え、今?今日?
部屋書類にあふれてますけど?なんなら彼女のデスクないですけど?
私「え、いいけど、御覧のとおり今日は無理!書類にあふれてるし、貴方のデスクがない!」
スタッフ「…でも、早く移動しろって言われてるらしいの。私から言うと、上長また怒っちゃうし…どうしよう…。」
私の心の声。。
…知らんがな!!そもそも受け入れ先の部屋の住人なんも聞いとらんがな!!
結局、私から上長に一言「貴方が移動命令出したみたいだけど、今無理。」とメールを入れ、上長「おっけー」となんとも軽いノリ。
そういえば、話は変わりますが、カンボジアでは上長(目上の人)の言うことは絶対という文化があります。
文化・宗教的背景(仏教では目上の人を敬うという考えがある)や歴史的背景(ポルポト政権の影響)から他人、ましてや年上や身分?役職が上の人に下っ端の人が意見を言うことはほとんどありません。
良い風に言えば「目上の人を敬っている平和主義」、悪い風に言えば「事なかれ主義」。
だからこそ、上長の賛同が得られれば、かなりの影響力があり、スムーズに物事が運びます。
一方で賛同が得られなければせっかく下っ端スタッフがいい意見をもっていても中々反映されることはないし、そもそも下っ端の人が意見を言う機会がほとんどありません。
…そんな文化の中、いくら外国人とはいえ28歳の小娘が、
院長や副院長というとてもお偉い人に意見を言っている姿って現地スタッフにはどう映っているんだろう。。
「年上の人を敬う」気持ちは大切に、
でも「自分の意見を言うこと」も大切に。
ちょっと個人的に不思議な感覚になった、そんな日でした。