Spienきずな~もいもい日記~

青年海外協力隊2018年度2次隊・看護師隊員としてカンボジア・コンポンチャムに赴任中。きずな橋のような日本とカンボジアの架け橋になりたい!2年間の活動を徒然なるままにもいもい(ゆっくり、ひとつずつ)更新していきます。

コンポンチャム生活103日目~活動67日目~(派遣143日目)

 

最近、朝のミーティングで「チカエ(犬)」というワードが頻発しており、

よく一緒に通勤するおばちゃん看護師に「チカエ(犬)がどうしたの?」と聞くと、

どうやらカンボジアでは最近狂犬病による死者が増加しているらしい。

 

なんだかよくわからなかったけど、最近の一番のトピックスは

聞き取れたワードから推測するに、「ペールトゥマイトゥマイニッ(最近)」「チョンチーア アーメリッ(アメリカ人)」「クメインクメイン(小さい子)」「ダゥレーンカンポチーア(カンボジアに旅行してた)」「ンゴアップ(死んだ)」

カンボジアに旅行に来ていた小さい女の子がどうやら狂犬病で亡くなったらしい?

 

豆知識:狂犬病( ゚Д゚)

狂犬病はすべての哺乳類が感染するリスクのあるウイルスです。。

”犬”だけでなく、”猫”や”コウモリ”などからも感染するリスクがあります。

日本では狂犬病ワクチンを打つことが飼い主に義務付けられていますが、

残念ながら発展途上国では金銭面などなど色々な事情で狂犬病ワクチンが行き届いていません。

 

潜伏期間(発症するまでにかかる期間)は約一か月程度。

症状としては、はじめは熱っぽいとか風邪っぽいというような症状から始まり、

徐々に神経が侵され、麻痺が出始めます。

一番厄介なのは「恐水症」。

脳神経が侵されてしまうので、痙攣を起こしやすい状態になり、水を飲むと喉が痙攣し、息ができなくなってしまうので、水分をとることが困難に…。ひどいときには水を見るだけで、痙攣を起こすこともあるらしい。

さらに、症状が進行し末期になると幻覚が見え、異常行動をとるようになります。

 

致死率100%。

 

健康調整員さん曰く、犬や猫をみたら「ライオン」や「トラ」だと思えと。

 

ただし、狂犬病は致死率100%ですが、予防接種で100%予防も可能です。

 

なので、いかに海外で犬や猫に噛まれたらヤバイのかということさえ知っておけば、

確実に防ぐことのできる感染症の一つです。

 

 

 

 

 

さてさて、いつものように朝適当に病棟を回っていると、私の姿を見つけた同僚が全力疾走で駆けてくる。。

 

 

 

 

 

え、今日は何(^_^;)?

 

 

 

 

 

同僚「院長が探してる!!」

 

 

 

 

 

…え、マジで何(^_^;)?

 

 

 

 

 

掃除員さんに「どこ行くのー?」と聞かれ、「わかんない笑」と

とりあえず腕をひかれ、どこに行くのかも知らないまま連れていかれる。

 

着くと、今まで廃墟だと思っていた建物がなぜか新しくなっている。

そして人がうじゃうじゃと集っている。

 

一体何が起きているのだ?!

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わけもわからないまま院長に声をかけられ、知らないおっちゃんズに挨拶をさせられ、いつものようにお写真タイムに巻き込まれる。

 

…最近いつでも掃除ができるよう笑、ジャージ通勤している私は今日もジャージ。

 

クメール語が全然聞き取れず、院長に英訳してもらうと、

まさかまさかのコンポンチャム州の厚生労働省のトップ。

 

…げ、めっちゃお偉いさんやないかい。。

初対面ジャージとか、つらすぎるやないかい。。

 

そして、本日はフランスの支援で「狂犬病ワクチンセンター」が完成したお披露目会なんだとか。

 

カンボジア国内で狂犬病ワクチンが徐々に不足してきている中、

我がコンポンチャム病院は率先してワクチンをゲットしているよというアピールのテレビ撮影も入ってました(もちろん画面の隅っこの方でテレビ出演果たす笑)。

 

ただ、やはりワクチンがだいぶ不足してきているため、ワクチン接種の対象になるのは犬や猫に噛まれた人。

 

 

今まで全然関係ないやと思っていた狂犬病でしたが、

ワクチン不足の状況なども考慮すると、絶対に犬や猫に近づかないでおこうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、お昼休憩が終わり、

やることはあるけど、やる気スイッチがオフなので笑、オフィスで午後のんびりしていると、

JICAスタッフさんからお電話が。

「来週5Sの研修に来てもらうにあたり、各病院から現状の5Sの問題点をプレゼンしてほしい」との連絡。

 

 

 

 

 

 

いい意味でも悪い意味でも「オッパニャハー精神(大丈夫だよー精神)」のカンボジアでは、

中々自分自身で問題や課題を見つけることが難しいのか、

もしくは人前で自分の欠点を話すことが苦手なのか、

理由はよくわかりませんが、

今までも「5Sの問題はなんだと思う?」や「この病院の課題はなんだと思う?」と聞いても「特にないよ」という返答が多い(←これが今活動の一番の妨げ)。

 

 

 

 

 

JICAスタッフさん「現地スタッフの人にしてもらってもいいんだけど、たぶん現地スタッフの人にプレゼンをしてもらうと、いいことがメインのプレゼンになってしまうから、あえて第三者のボランティアの子とかがやるプレゼンの方が私はいいと思うのよねー。あ、でも、もちろん現地の人にしてもらってもいいのよ!!講師の人もその資料を見て研修内容を調整してくれるみたいだから、できたら月曜日までに資料を送ってほしいの。」

 

 

 

 

 

 

時刻は木曜日16時55分。

ちなみに定時は17時(だがしかし、午後は16時30分にはスタッフ帰宅開始)。

そして、金曜日は祝日。

 

 

 

 

 

…えーっと、状況から考えるに、

どう頑張っても、プレゼンするのは現地スタッフ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ではなく、…え、私Σ(゚Д゚)??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

JICAスタッフさん「あ、英語でも、もちろんクメール語でも大丈夫です!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…えっと、「日本語」の選択肢ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてでっかい課題を抱えたまま三連休を迎えることになるのでした。