Spienきずな~もいもい日記~

青年海外協力隊2018年度2次隊・看護師隊員としてカンボジア・コンポンチャムに赴任中。きずな橋のような日本とカンボジアの架け橋になりたい!2年間の活動を徒然なるままにもいもい(ゆっくり、ひとつずつ)更新していきます。

コンポンチャム生活118日目~活動計画編・IPC~(派遣168日目)

 

今日はちょっと真面目なお話。

 

普段クズのような生活しかしていない私ですが、

これでも一応きちんと訓練をうけ、カンボジア青年海外協力隊員をやってます。

 

この青年海外協力隊員は派遣3か月後、半年後、一年後、一年半年後、帰国前にボランティア報告書というものを記載しなくてはなりません。

 

そして、いよいよ半年後の「ボランティア活動報告書第2号」というものを書く時期がやってきたわけですが…。

このボランティア活動報告書第二号というものには「活動計画書」というものが含まれています。

 

青年海外協力隊員は赴任後約半年かけて、生活に慣れながら、現地人とのコミュニケーションをとりながら、二年間(正確にいうと残りの一年半)で、ボランティアとして何をするか情報収集を行います。

 

この活動計画というものは、

①配属先がボランティアを要請した理由「ボランティア要請書」

②前任がいる配属先はその引継ぎ内容

③実際の現場・現状

の三つを参考に情報収集をすすめている隊員が多いように思います。

(ただ①に関しては、必ずしも要請元と配属先が一致するわけではなく、いわゆる「行って何したらいいかわからない」「なぜ私はここに招集された?」現象を引き起こすこともあります。)

 

とはいえ、簡単そうで実はこの活動計画、そんなに簡単なものではありません。

…というのも、この半年色々病院に通ってはいますが、立ちはだかるのが言葉の壁。

幸い、うちの病院は長期間に渡りボランティアを受け入れてくれているので、協力的なスタッフに恵まれています。

 

が、、

 

スタッフの言いたいことが今一つわからず、彼らの意見がきちんと理解できない。

なんとなくの課題は見えているものの、いまいち私がこの病院のために何ができるのか、何をしたいのかがはっきりと定まっていない。。

 

けれど、報告書の提出期限は迫る…💦

 

うーん。

 

というわけで、4月3日に行うプレゼンテーション資料をもとに頭の整理をしていきたいと思います。

 

全部で大きく3つ「IPC(感染予防)」「5S」「ホスピタリティ」について活動を行っていこうと考えているわけですが、

今日は「IPC(感染予防)」についての頭の整理✨

 

【IPC(感染予防)とは…】

そもそも、IPC(Infection Prevent Control)は院内で発生する感染症を予防する活動を行う委員会です。

例えば「手洗い指導」「針刺し事故防止」「ごみ捨て」「環境整備」などなど。。

これは日本の病院ではほぼ確実に設置されている委員会で、私のいた病院ではICT(Infection Control Team)と言われていました。

日本と同様、カンボジアでもここ数年、カンボジア保健省(いわゆる厚生労働省)から大きな病院は設置するよう強く言われているそうです。

個人的な印象としては、

日本では「患者→患者」の感染症を防ぐことがメインの活動だったように思いますが、

カンボジアでは「患者→自分」の感染症を防ぐことがメインになっているような印象を受けます。

もちろん、どちらも感染症を予防する意味では対象は違うけど、両方正しい。。

 

【IPCをテーマに選んだ理由】

初代隊員がIPCを立ち上げ、2代目隊員が活動を引継ぎ。

正直、前任さん隊員さん方が頑張ってくださったおかげで、

ボランティア要請書に記載されていた「定期的なIPCの運営のサポート」はぶっちゃけできている。

 

…じゃあ、もう私要らんくね…笑??

 

…とは思いましたが、

院内スタッフのIPCに対する関心が高いわりに「針刺し事故」や「院内衛生環境」など現場での課題がまだまだ山積み。

その課題に対してきちんと取り組もうとしているのは一部のスタッフ。

ただその一部のスタッフもぶっちゃけどんな取り組みをしているのか今一つ不透明。

 

これからカンボジア人だけでIPCを運営していくためには、

”自ら”己の課題に気付き、”自ら”己の課題を解決していくことが必須。

 

カンボジアの文化によるものなのか、

いい意味でも悪い意味でもオッパニャハー精神(なんとかなるさ思考)のこの国では、

「”自ら”己の課題に気付く」というところがかなり弱点のように思います。

 

いくらトップダウン文化が強くて、上長からの指示があったとしても、

現場のスタッフが問題意識を持たない限り、院内感染予防はできない。

 

…ここにボランティアとしてできる活動が何かあるのでは…??

というわけで「IPC」をテーマの一つにしました😊

 

裏目標:完全にIPCの運営が自立する。

 

【IPCでの活動内容】

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正直、先述したようにIPC委員会は定期的にすでに行われている…。。

つまり、トップダウンはもうカンボジア人だけでできている…

…ということは、私はあとは「ボトムアップ」をしていけばいいはず。

 

そんなわけで、私は完全現場主義の女になります。

 

①IPC定期評価とフィードバックのサポート

今現在既に行われているIPCチームによる定期評価。

定期評価は2週間に一度各グループメンバーによって行われ、その評価をB先生がまとめてくれています。

 

ただ、定期評価はできているけれど、

グループメンバーによってチェックが厳しすぎたり、あまあまだったり。

 

また、チェック項目が全病棟共通なので、

入院病棟での評価を外来病棟に適応しようとするとちょっと無理があったり、そのまた逆もしかり。

 

さらに毎週評価結果をB先生がまとめてくれるけれど、

その前後の比較がないので、その病棟が定期評価が上がったのか下がったのかがわからず、

フィードバックもダメだと思った場所をメッセンジャーで写真を送るのみ。

 

他者からの問題指摘はあるけれど、それに対して自らがどう改善するかまでを話し合う場所がない。

 

実際にグループメンバーと一緒に同行し、

各病棟の問題点をIPCメンバーと共有しながらフィードバックしていくことで、

その病棟が実際に行動レベルでどのように改善していくのかを聞く。

 

最終的にはPDCAサイクルを各病棟が自分たちで考え行動できる。

PDCAサイクルが自分たちでできるようになれば、現地スタッフだけで委員会を運営できるはず。

 

②院内全体での感染予防対策

一緒に定期評価を行っていると、おそらく同じ課題というものが院内に存在するはず。

一つの病棟だけ見ているとわからないことも、

複数の病棟をラウンドする私ならその共通の問題が見えてくるはず。

 

その問題をIPCメンバー全員で共有化することで、共通する問題は院内全体で取り組む問題になるはず。

 

一つ一つ病棟を指導して回るよりも効率が断然いい笑。

 

③患者教育

これは全く日本とは違う。。正直言って、かなり手強い…。。

でも、病院スタッフがどれだけ頑張っても、患者さんの協力がなければ院内の衛生環境向上は困難。

 

例えば、「ごみはごみ箱に捨てましょう」とか「トイレはトイレでしましょう」とか…。。

 

日本だと当たり前やん!!

と思う行動がカンボジアでは中々難しい。

 

特に「ポイ捨て問題」。

日本では「ポイ捨て=悪いこと」という認識が教育の過程で得られており、それが文化となっているけれど、こちらではその認識がない。

 

だから道がイコールごみ箱。

 

結果、院内ゴミ散乱。

 

こりゃスタッフも困るわ。何よりクリーナーさんが迷惑だわ。

 

うちの病院では週に2回患者教育を行い、その様子を写真に収め、アプリに投稿することが義務づけられています。

 

…が、以前ズルをした病棟があることを私は知っている…。。

(一回の患者教育で複数の写真を撮り、それを複数回に分けて投稿する)

 

そして、他にもせっかくやっている病棟があっても、患者さんの反応がいまいち…っていうことが多々…。

 

せっかくやるなら、効果のある患者教育を!!

 

 

 

 

 

 

 

 

ざっくりとしちゃったけど、IPCはこんなことをやっていきたいなと思います。